● 阪神淡路大震災における状況 ―
日本建築学会「阪神淡路大震災 住宅内部被害調査報告書」より ―
平成7年1月17日、兵庫県南部を襲った直下型地震での負傷者は、4万3千人を数えた。その中には、建物に特別な被害がないにもかかわらず、家具の転倒や錯乱によって、逃げ遅れたり室内で怪我を負った人も多数含まれている。
震度7の地域では、住宅の全半壊を免れたにもかかわらず、全体の6割の部屋で、家具が転倒し、部屋全体に散乱したというデータがある。ただ倒れるだけでなく、食器棚などは扉が開いて中の食器類が散乱し、冷蔵庫やピアノなどの重いものは移動してしまいテレビや電子レンジが飛ぶという現象も確認されている。
● 家具の転倒防止対策は?
・ 寝室や、台所、家族が居ることの多い部屋と避難通路だけでも、転倒防止対策をしておきましょう。
・ 冷蔵庫やテレビ、調理用レンジといった家電製品やピアノ等は、転倒しにくいと思われがちですが、
重い冷蔵庫が動いたり、電子レンジが飛ぶという事例が発生しています。これらにも、対策が必要
です。
● 転倒防止器具の種類
・ 取り付け金具は、ホームセンター等で購入できます。固定作業も簡単です。
● 家具の転倒防止対策例
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・ 家具は、壁とか柱にしっかりと固定
する
・ ボード壁に取り付ける場合は、桟等、強度のあるものに取り付ける |
・ 金具等で固定できない場合は、前に倒れないようにしても効果はある。
・ 震度が大きい場合は、効果が見込めない |
・ 家具を連結し、隙間を埋めても効果がある。
・ 震度が大きい場合は、効果が見込めない。
・ 浮き天井の場合にも効果が無い。 |
● 家具の配置にも工夫を
安全の面からは、家具の置き場所を見直す
ことも、被害を防ぐ対策です。
家具が就寝場所に倒れてきたり出入り口を塞
いだりしないよう配置や向きを、工夫しましょう。
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● 命を守る飛散防止フィルム
ガラスは、私たちの生活に無くてはならない物ですが、何かの弾みで割れたガラスは、突然身近な凶器に変身します。
新潟県中越地震では、ガラスが割れ大きな被害がでました。地震による怪我で、最も多いのがガラスによるものです。地震の揺れにより、高層ビルの窓ガラスが割れ雨のように、道路に降り注いだ事例もあります。最近のビルは、窓ガラスの飛散防止対策がなされているようです。
電気の消えた真っ暗な部屋の床が、一面割れたガラスだったら・・・ 安全な避難の為にも、ガラスの飛散対策が必要です。窓ガラスだけでなく、家具等のガラスにも、飛散防止フィルムを貼っておきましょう。
● ガラス飛散防止フィルムの効果
フィルムを貼ったガラスを、ハンマーで割った物です。 何度も打撃を加えてますが、ガラスの破片は、ほとんど 脱落していません。ガラス自体は粉々ですが、破片は、 フィルムにしっかりと接着されており、周囲に飛び散ることはありません。フイルムは、ガラスが割れても簡単に破れませんし、破片に触れて怪我をする可能性もほとんどありません。
● 飛散防止フイルムの貼り方
いろいろな飛散防止フィルムが販売されています。ガラスにあったフィルムを購入しましょう。 フィルムの貼り方については、インターネットで検索すれば、多くの紹介ページが見つかります。ぜひ、参考にして、自分で経験してみましょう。
【 準備するもの 】
ガラス飛散防止フィルム、カッター、ヘラ、霧吹き、中性洗剤、定規、ぞうきん
1.ガラスの汚れをとる
200ccの水に、中性洗剤を2~3滴混ぜた水溶液をガラスにスプレーし、汚れをとる。
2.フィルムを貼る
① ガラス面にまんべんなく、水溶液をスプレーする。
② フィルムは、ガラス面より1~2cm大きめにカットする。フィルムは保護フィルムを剥がして接着面を
ガラスに貼る。
③ 貼ったフィルムの上に、まんべんなく水溶液をスプレーする。(ヘラでフィルムを傷つけないため)
④ ヘラで、中央から上下・左右に空気と水を押し出しながら、フィルムを貼り付ける。
⑤ シートの余分な部分を切り落とす。ガラスの縁よりフィルムを1mm程度短くカットすれば、剥がれにく
くなる。
<注意> 完成後、乾くまで1日程度かかるので、その間フィルムを動かさないようにする。
3.もし、剥がす場合には
① 5cm間隔で、カッターで切れ目を入れ、フィルム面に中性洗剤と水を1:1の割合で作った水溶液を吹
き付ける。
② その上に新聞紙をあてスプレーし、30分後にゆっくりと剥がす。
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